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グループ2 「情報コミュニケーションの平等を目指して
〜人権としてのコミュニケーションとセーフティネットの構築のために〜」
□ 内容 情報コミュニケーションの平等を目指して
○ 座長
八藤後 猛(日本大学理工学部建築学科専任講師、実行委員会)
○ シンポジスト
(1) 石川 准 (静岡県立大学国際関係学部教授)
(2) 井上 正之 (神奈川県聴覚障害者連盟理事/日本聴覚障害者コンピュータ協会副会長)
(3) 中邑 賢龍 (東京大学先端科学技術研究センター特任教授)
○ コメンテーター
(1) 寺島 彰 (浦和大学総合福祉学部教授)
(2) 井上 剛伸 (大会実行委員 国立身体障害者リハビリテーションセンター)
※ 目的
近年、IT技術のめざましい発展により、私たち市民一人ひとりもこうした先端技術を使った機器を身近に利用し、これまでにはなかった利便性を享受することになった。また、さまざまな人にとって、このツールは単に生活の利便だけでない、まさに生活のために必要な情報のやりとりに利用されるようになっている。このことによって、私たち市民には、「情報利用権」「情報発信権」といった新たな権利が生まれている。
もし、何らかの理由によって、このような権利が十分に享受されなかった場合、昨今では私たちの生活は、たちまち成り立たなくなるどころか、生命の危険にもさらされると言って過言ではない。しかし、現実にはこうした情報関係ITを自らの生活に積極的に取り入れて、より豊かな生活が実現できるようになった者もいる一方で、これらの利用が十分にできない環境に置かれたままになる、いわゆる「情報ディバイド」による生活格差はますます大きくなっていると考えられる。
さらに、最近では、この便利なツールにより、利用者が被害を受けるという新しい問題点も出てきている。とくに子どもや高齢者をはじめとした、社会的にも十分な情報を得る機会が少ない人々にとって、ことさらマイナスのイメージがつきまとう現実がある。
本分科会では、「人権としての情報コミュニケーション」を基軸とし、生存権のインフラという視点で、単に「生活に便利なツール」以上の役割があることを社会の人々へ認識してもらうことが重要と考えている。そして権利保障のための具体的な手段について、意見を交わすとともに利用者へのセーフティネットをどのように保障するかという、新たな課題についても提言できればよいと考えている。
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